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対局の流れ:盤上編

対局の流れ
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囲碁で人(またはコンピュータ)と対戦することを「対局(たいきょく)」と言います。
このページでは、対局の大まかな流れを説明します。

対局の流れ

対局の始まり~終わりまでは

  • 序盤(布石)
  • 中盤
  • 終盤(ヨセ)
  • 終局/ダメ詰め/整地

という流れになります。

イメージとしては、家を建てるのが近いのではないかと思います。

<序盤>で家の基礎や骨組みになる部分を作り

序盤で自分の陣地の骨組みを作ります

<中盤>で外壁や屋根を作り

中盤で自分の陣地を固めていきます

<終盤>で庭なども含めて仕上げていくイメージです。

終盤で自分の陣地の仕上げをします


ただし、囲碁の場合は相手との陣地の取り合いなので、
家を作ろうと準備をしているところで相手が荒らしに来る可能性があります。

自分の陣地を相手が荒らす可能性もあります

荒らすどころか、自分の家の中に相手の家を作られるケースもあります。
とても悲しいですが、その場合は気を取り直して別の場所で家を建てるところを探していきます。

相手が荒らしにきているということは、相手の家の準備が放置されているはずなので、
その隙をつけば意外と新しい家を作ることが出来ます。


また、家の骨組みが出来る前に土地を巡って争いが始まり、
ひたすら戦いが続くようなケースもあります。

陣地を巡って戦いが起きることもあります

他にも自分の家だと思っていたところが、
気づいたら相手の家の中に取り込まれていたり…なんてこともあります。

家づくりに例えたらなんだか恐ろしい感じがしてきましたが、
あくまでゲームなので、安心して盤上の出来事を楽しんでください。

前置きが長くなりましたが、次は実際の対局を例にして1局の流れを説明していきます。

序盤

まずは序盤の図です。

序盤

最終的には石と石をつなげて線にして陣地を囲うのですが、
序盤ではこのように少し石を離して、「この辺りを陣地にしよう」というイメージを作ります。

家を建てるイメージに例えると、以下の様な感じです。

黒っぽく塗りつぶしているところが黒の陣地、
白っぽく塗りつぶしているところが白の陣地になりそうな場所です。

塗りつぶしていない場所は、まだはっきりしておらずどちらの陣地とも言えない場所です。

中盤

続いて中盤の図です。

中盤

先ほどより少し石が増えました!
こちらも家を建てるイメージに置き換えてみましょう。

なんとなくですが、こんなイメージです。
先ほどは骨組みだけでしたが、自分の石の数が増えて家の姿になってきた場所もありますね。
上の方で新たに白の骨組みも2ヶ所出来ています。

そして赤で塗りつぶしている箇所は、これから戦いが起きそうな場所です!
この後はどうなるのでしょうか?

終盤

終盤の図を見てみましょう。

終盤

一気に石が増えて、ぎゅぎゅっと詰まっている感じがしますね。
先ほどの赤い塗りつぶしの場所で戦いが起きましたが、最終的にはそれぞれの陣地になっています。

終盤の図も家のイメージに置き換えてみます。

こんな感じです。

白地(白の陣地)の中に黒石が、
黒地(黒の陣地)の中に白石が入っているところがありますが、
これは相手の陣地の中で取られてしまっている石になります。

これらの石は、最後に陣地を数える時に相手の陣地の中に入れます
そうすることで、相手の陣地が減ります。

終盤の図では青い塗りつぶし箇所がありますが、
これはまだ境界線がはっきりしていなくてどちらの陣地か分からない場所になります。

最後にこの青い塗りつぶし箇所をお互い打って、境界線がすべて決まったら終局です。

ダメ詰め

先ほどの青い塗りつぶし箇所を打ち切った図がこちらです。

お互いの陣地の境界線がすべて決まりました。

終わったー!と思いたいところなのですが、実はもう少しだけ打つところがあります。
“白と黒どちらの陣地にもならない場所”が残っているため、その場所を打ち切る必要があります。

この”白と黒どちらの陣地にもならない場所”をダメと言います。
この最後の作業をダメ詰めと言います。

ちなみに漢字で書くと駄目で、
「もう駄目だ…。」というような場合に使う字と同じです。

この局面では青い塗りつぶし箇所がダメにあたりますので、最後にこの場所を順番に打っていきます。
油断しているとこのダメ詰めでうっかり石が取られたりする場合もあるので、最後まで気を抜かずしっかり打ち切りましょう。

終局

ダメ詰めも終わって打つ場所が無くなったらパスをします。
相手もパスをして、もう打つところがありませんね、とお互い合意したら終局です。

相手にパスをされて「あれ、まだ打つところがあるぞ」と思った場合は、続けて打つことが可能です。

なお、ダメ詰めまで行く前に終局する場合もあります。
途中でもう勝ち目が無いと思った場合には投了(とうりょう)=負けを宣言することで終局になります。

投了するときは「負けました」「ありません」等の一言を添えて、一礼します。

整地

終局をしたらお互いの陣地を数えます。

そのままでは非常に数えずらいので、数えやすいように石を並び替えます。
この並び替える作業を整地(せいち)と言います。

この時、自分の陣地ではなく相手の陣地を整地します。
整地が終わったら、相手に「89目です」というように陣地の数を伝えて、
どちらが何目勝ちかをお互い確認し、合意します。
今回の対局を整地すると、こんな感じです。

対局を整地した図

最初の内は整地をするのも非常に難しいと思いますが、
何度も対局を繰り返すことで整地も上達していきます!

また、インターネット対局の場合は整地をしなくても勝手に計算してくれますので安心してください。

最後に

今回は対局の流れを説明しました。

なんとなくでも、囲碁のイメージがつかんでいただけたら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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